私立・王京学園は”由緒正しい名家の淑女が通う全寮制の女学園”。
本年度から理事長交代によって教育方針が変わり、男子が入学することになったのだが……
そこに入ってきた男子は”池ノ上拓海(主人公:名前変更可能)”ただ1人だった。
さらに”交代した理事長というのは学園に通う学生”。
名門の家系もさることながらその優秀さにより学生にして理事長の座を得ることになった女子である。
入学した男が一人だったのは、この理事長の策略によるもの。
男を見下す理事長は一人だけ学園に来た拓海をターゲットとし、他生徒の【捌け口】としたのだ。
”拓海は学園ヒエラルキーの底辺に置かれ、弄りが開始される”。
やがてエスカレートしていく女子たちの弄りは主人公への直接的な【いじめ】と変わっていく。
からかい半分で拓海にちょっかいを出しては、反応をネタにさらなる【いじめ】へ発展。
”容姿も中身も冴えない拓海は、思春期な女子学生たちの格好の捌け口となっていた”。
全寮制で理事長自身がその元凶でもあるため、教師達も見て見ぬふり。
逃げ場もない”拓海はひたすらに耐える日々を送ていた”。
いつしかそれが日常となり「自分はそういう人間なのだ。この学園に入れたのも、それが自分の役目だったから……」と思うようにすらなる。
苦痛でありながらも逃げだすという考えを起こせなくなっていた拓海。
そんな日々が続いていたある日、ひょんなことから学園全体が【マインドコントロール】されていることに気が付く。
怒りを覚えた拓海は原因を突き止める行動を起こし、まさかの逆に【マインドコントロール】をする側になる。
”「これさえあれば……今まで僕がされて来たことも全部……お返ししてやれる……」”
拓海は暗い情念を煮え滾らせるのだった。