~魔王のいない世界で、ひとりぼっちの勇者がとった行動とは!?~
あるところに、ひとりぼっちで旅を続ける勇者がおりました。
彼は酒が飲めない体質、所謂下戸であったため、しかるべき場所で仲間を募ることもできず、ただ魔王を倒すという信念のみで、長く険しいひとり旅を続けていました。
その身ひとつでたくさんの苦難を乗り越え、いよいよ魔王の城へたどり着いたぼっち勇者。
しかし、彼がそこで見たものは、既に荒れ果て廃墟となった城でした。
万事ひとりでこなさなければいけなかった彼は、何事にも回り道せざるを得なかったため、魔王は他の勇者パーティーに討伐されてしまっていたのです。
人生のすべてを魔王討伐へ捧げていた勇者の信念は、跡形もなく崩れさりました。
心も段々すさんでいきますが、酒に溺れることもできません。
そんなある日、彼は自身の旅路を振り返ることを思い付きました。
『今までできなかったことをやってやろう――』
そう考えた彼は、自分にとって忌むべき場所、街酒場の扉を開けるのでした。
実は彼には、もう一つの目的があったのです。それは――
『どうせなら、女だけでパーティーを組もう。世界を漫遊してやる!』
欲望のままに動く。
これまでの人生を大きく変える決意をした彼は、酒場で初めて”できた”旅の仲間。
「女戦士」を引き連れ、これからはじめる桃色な冒険への一歩を踏み出すのでした。