愛し合う二人の周りは『悪意』で満ちている……
どこで間違ってしまったのだろうか?…どこでボタンを掛け違ったのだろうか…?
愛し合ってたはずなのに…ずっと彼女との幸せな日々が続くと思っていた…
最愛の彼女からあの優しく明るい笑顔が消えた…
主人公・中村誠二はバイク事故により、入院生活を送っている。
そんな誠二の元に毎日見舞いに訪れる恋人の藤沢あい。
明るく献身的で優しいあい。誠二に抱かれるまで処女だったあい。
そんなあいを誠二はより一層愛おしく思う。
また、あいも誠二への思いを深めていく…
そして二人は溢れでる思いを抑えきれずに病室で何度も体を重ねる…
ただ、あいとの愛を確かめ合いながらも誠二には気にかかることもあった。
ひとつは、担当ナースの小阪晶子。
晶子はは誠二の元カノだったのだ。
晶子は誠二に未練があるようだ。
晶子は誠二とうまくいかないのはあいのせいだと考えるようになる。
もうひとつは、病室が同室である渋谷雄一。
今風のヤンキーとでもというのだろうかガラが悪く、同室にでもならなければ、関わりたくない人種だ。
あいに向ける視線は尋常でないものを感じる。
誠二とあいの病室での秘め事をネタに晶子は誠二に、渋谷はあいに近づく…
晶子は、全てを黙っている代わりにと誠二の股間を弄る…
渋谷は、あいと誠二のH画像であいを脅し、男子トイレの個室にあいを連れ込む…
そして、晶子と渋谷の悪意に満ちた性欲は加速する。
晶子に渡された薬により、眠らされた誠二が病室で目を覚ますと、怪しく微笑む全裸の晶子がいる…
仕切りカーテン閉じられている隣のベッドから漏れてくるのはあいと渋谷の声…
「…お願い…しゃしん…返し…てください…」
涙声で訴えるあい。
「いやっ…隣にはせいちゃんが…!」
「…無理です…やめてっ…いやぁぁぁぁ…」
仕切りカーテンを晶子が一気に開く!
「い、いやっ…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
あいが絶叫する…
誠二はあいの衝撃的な姿を見る。
「あああぁぁ、せ、せいちゃん…見ないでぇ…見ちゃいやぁ…」
…誠二とあいが迎える結末はどのように歪んでいくのだろうか…
…どうしてこうなったのだろうか?
どうしてこんなに苦しい思いをしなければいけないのか?
…晶子にもっと優しくしていれば…渋谷と同室になっていなければ…
…あいと病室でSEXをしなければ…この病院に入院しなければ…
…あいが見舞いに来なければ…事故にあっていなければ…
どんなに考えても…あいが…可愛いあいが…渋谷に汚されている事実にはかわりはない…
激しくショックを受ける誠二だがその股間はパンパンに膨れ上がっている。
自分はあいの姿を見て興奮している?
あいも興奮し出している?
――――あいと出会わなければこんなことにならなかった?――――
頭の中に白い靄がかかる…徐々に思考が薄れていく…
もうどんなに考えてしょうがない…流れに全てを委ねよう…
…あいは明日も見舞いに来てくれるのだろうか?…