主人公は、今年度からとある女学園の食堂で調理を任されていた。
その醜い容姿のせいで、幼い頃から今に至るまで、異性に嫌悪されつづけてきた主人公。
女性経験どころか異性と手を繋いだことすらなく、学園食堂で勤務をはじめた今でも学生から避けられている。
主人公が雇われてからというもの、食堂を利用する学生は激減してしまった。
そのストレスはたまに学生が食堂に来た時、料理に唾液や陰毛など異物を混入させることで晴らしていた。
そんなある日、街中で怪しい占い師に捕まり、勝手に占われてしまう。
「お兄さんの体液には人を操る能力がある」
あまりに突拍子のない結果に、もっと詳しい話を聞いてみることにする。
簡単にまとめると、こうだ。
――能力者が体液を与えた相手は、任意で発情させることができる。
――そうして発情している相手は、意のままに操ることができるようになる。
とても信じられない内容。でも、もし本当だったら最高じゃないか。
機会さえあれば試してみたい……。
そして、その翌日。
学園でアイドル的な存在として人気を誇る、鈴ノ葉 美波が食堂にやってきた。
ただでさえ人の寄りつかない食堂に、占われた次の日に学園でも一二を争うような美少女がやってくるとは。
主人公は運命を感じた。
確かめるなら、今しかない。
しかし、唾液入り料理は学園生に食べさせたことがあるものの、誰かを発情させたような記憶はなかった。
唾液では効果が薄いのかもしれない。
何か、何かないだろうか。唾液よりも、もっと効果の強そうな何か。
そうだ、精液があるじゃないか。
美味しそうに精液入り料理を食べている美波を眺めつつ、主人公は心のなかで念じてみる。
『鈴ノ葉 美波、発情しろ』
その瞬間、美波に向かって何かの力が働いたような、そんな不思議な感覚に襲われる。
美波を観察してみると、頬を染め膝を擦り合わせ、吐く息には熱がこもり……明らかに発情しているように見えた。
『今から、僕に何をされても、疑問を感じるな』
興奮で息を荒くしながら近づく主人公に、美波は軽い会釈で挨拶をしてくるだけ。
その頬に、足に、そっと舌を這わす。
今まで暗い欲情を溜め続けていた主人公は、その日から美波という受け皿を得るのだった。
そして、主人公との肉欲の宴を過ごしていく美波そして学園の女達はいつしか暗示から逃れる事ができずに、
より過激な行為を求めていくようになっていく……。