主人公の「霧谷健斗(きりやけんと)」は幼馴染の「水上伊織(みなかみいおり)」と最近恋人同士になったばかり。
以前からお互いの気持ちはわかっていたものの、晴れて正式な恋人同士になり、心の浮ついた、幸せな日々を送っていた。
恋人同士になって一ヶ月程が経過したとある休日。
健斗は『今日こそはキスをする!』という熱い決意を胸に伊織をデートへと連れ出す。
幼馴染として一緒に遊びに行った時とは明らかに違う雰囲気に心躍らせ、楽しい時を過ごす二人。
そして日も暮れかけた帰り道、良い雰囲気になったところで「いよいよキス」と伊織の肩を抱き寄せた瞬間、突如割れんばかりの轟音と共に巨大な物体が空から二人の目の前に落ちてくる。
何事かと驚く間も無く、その巨大な物体から触手のようなものが二人めがけて伸びてくる。
咄嗟に伊織をかばった健斗は、その触手のようなものに腹部を貫かれてしまう!
涙を浮かべすがりつく伊織に「逃げろ……」と必死に言葉をかけながら『俺、死ぬのかな……』という思いが健斗の脳裏によぎったその時……。
「今ならまだ間に合う」という言葉と共に、一人の男が姿を現す。
状況を飲み込めず混乱する伊織に男は『魔法少女として目の前の化け物と戦ってくれるなら彼の命を救ってあげられる』と、突拍子も無いことを言い放つ。
当然信じる事が出来ない伊織だったが、男が見せた不思議な力と健斗の命を救いたいという想いから、男の提案を受け入れる決意をする。
大量の出血により朦朧とする意識の中、健斗が目にしたものは、見ず知らずの男とキスをし光に包まれていく伊織の姿だった……。